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虹がでたなら

説明がしづらい人のブログ。

やすののNY迷走録(11)

五日目 11月15日 (金) 脅かされて行ったブルックリンは

 私が美しいセントラルパークにうっとりとしている間、きっとゆいちゃんも映画にうっとりしているに違いないと思っていた。だって、あんなにあんなに幸せそうに出かけていったんだから。でも、実際はそうではなかった。11時半、こめかみに怒りのマークをくっきり浮き上がらせ、部屋に入ってきた彼女は、「ちょっと聞いてよーーーーっ!」と力強く言い放ってから、この午前中にあった二つの悲劇について滝の様に話を続けた。

 先ずは、期待していた劇場用のハリポッターグッズが全く売っていなかったこと。彼女は、これを購入するのを凄く凄く楽しみにして、出かけて行ったので、これがないと言うことが分かって、かなりショックを受けたらしい。  もう一つの悲劇とは、聞いた私もかなりショックを受けたのだが、劇場内に二人も変質者が居たと言うこと。ハリーポッターなんていう、ファンタジー映画をワクワクとした気分で見ているゆいちゃんの前に、下半身を露出した男が二人も立ったそうだ。上映中に、何て事だ! そんでもって恐いっ!! アメリカでは、平日の午前中に映画を観るな、と言うことなんだろうか……。でも、確かに、映画館に変質者が出る、と言う話を何処かで聞いた様な気がするな。すっかり、忘れていたが。

 

f:id:yasno:20150727231312j:plain 激しい怒りのため、ビリビリと体中から静電気を発しているゆいちゃん(苦笑)と、コロンバスサークルへ向かった。Konさんと待ち合わせまでの十数分間、とにかく別のことを考えるように、ゆったりとした気分になろうと、ふたりでそこら辺にいるノンキな鳩でドラマを作ったりして待っていた。

 しばらくして、Konさんが大きめの鞄を持って登場。「荷物を部屋に置いてくるから、ちょっとここで待ってて」と、コロンバスサークルから程近い、Konさんのアパートメントのロビーへ移動した。

f:id:yasno:20150727231842j:plain ドアマンもいるちゃんとした所で、ロビーも凄くきれいでビックリ。ゴージャスだよねぇ。

 

 戻ってきたKonさんと、7th Av駅から乗り継いで、いよいよ噂のブルックリンへ。ユキちゃん曰く、「かっぱらいしかいない街」で、「横浜の西部地帯なんて、目じゃない」らしい。本当だろうか。怖ろしい。

 


 

f:id:yasno:20150727232750j:plain Fulton St.駅で降りる。お腹も空いたし、「この街っぽい店と言うことで、セネガル料理でも食べようか」と言う話になったが、行こうとしていた所はお休みだった。金曜にやらないって、商売気がないね。仕方ないので、2件隣のニューオリンズ料理の店、その名もRestaurant New Orleans(747 Fulton Street)に入ることにした。

f:id:yasno:20150728000136j:plain メニューを見ても、イマイチ完成図が思い浮かばないので、一品一品恰幅の良い店員のお姉さんに質問しなければならなかったけど、Konさんは以前、実際にニューオリンズへ行ったことがあるらしく、その時の思い出話など交えつつ、料理を注文したりして、それだけでも楽しい雰囲気だった。

 1品目の前に、トウモロコシのパンが出てきた。一見、甘い菓子パンの様に見えるんだけど、これが実はかなり辛い。私は結構美味しくいただいたが、ゆいちゃんは、一口食べて音を上げた。

f:id:yasno:20150728000422j:plain 次に出てきたガンボスープ(魚と米のスープ)。辛くはないけど、これも香辛料たっぷり。でも、家庭料理って感じの素朴な味。

 飲み物と一緒に出てきたのは、ナマズ(Cat fish)のフライ。フライの方は、見たまんまの(大)味。美味しくも不味くもないって味かな。それよりも、飲み物が超甘いの。左下の画像の手前がアイスティで、奥が苺ジュース。両方、ガムシロップが、30cc位入ってそう。これにはヤラレタ!

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 料理を食べながらの話題は、もっぱらゆいちゃんの新しいディジタル・カメラの事だった。12日にPho Viet Huongに向かう途中、DJのMさんに話していたのと全く同じ内容だったのと、Konさんの反応が、Mさんと似ていたのと、ゆいちゃんの電気屋の店員(プロ)っぽい説明が絶妙で、私は聞いていて可笑しかった。

 最後に出たの鶏のグリルは甘辛いソースが添えてあるが、これも結構濃い味。ご飯の方は……。しかし、この料理が出たのは、注文してから丁度1時間後。ランチでこれはちょっと時間取りすぎだよなぁ。

 料理についてちょっと厳しい事を書いた風だが、実は結構満足して店を出た。店員のお姉ちゃんはイイ感じだったし。

 


 

f:id:yasno:20150728231337j:plain 通りにある$0.99ショップをちらりと覗いてから、フルトンモールの入り口にあるダイナーJunior's へ。外装も内装も、どポップ。可愛いアメリカ~ンという雰囲気で、すごく楽しい。この店の一番有名なケーキであるストロベリー・チーズ・パイとアップルパイを頼んでみた。

 

 注文をする時、ゆいちゃんと店員とで、ちょっと面白いやりとりがあった。

ゆ「I Would like to "Cafe au lait"」
店「Cafe au lait? I don't know. What's about?」
ゆ「……えっと……。Cofee and milk, half and half」
店「OK. I see」

 

 暫くしてゆいちゃんの前に出てきたのは、コーヒーと小皿に山盛りにされて出てきた“HALF - AND - HALFと書かれた牛乳”だった。多分、伝わら無かったんだと思うが、結果的にゆいちゃんはカフェオレを飲めたことは飲めた。

 さて、出てきたケーキは、入り口にホールが置いてあったので、大きさで心底驚きはしなかったけど、やっぱり食べてみて、そのズッシリさ加減には驚いた。これ、本当に1人一個、しかも食後に食べるの~? 周りを見ると、実際に食べている人が入る。うーん。凄い!

f:id:yasno:20150728231538j:plain 結局、かなり頑張っても、両方とも1/3は残した。店を後にし、フルトンモールを歩いた。

 勝手な誇大妄想で恐ろしがって来たブルックリン、フルトンモールだったが、想像よりはちゃんとした商店街だった。確かに浮浪者っぽい人は何人も居たけど、黒人だけの街でもなかったし……。何よりも、Konさんが居たというのがあったと思う。

 ただちょっと不思議な気分を感じたのは、道をどんどん歩き勧めていく程に、グラデーションが掛かっていく様に、街がグレーな雰囲気になっていった所だ。何というか、海に潜っていく様な感覚なの。「ここから!」という線引きは出来ないけど、海水が急に冷たくなってくるみたいな……、そんな感じなのだ。