やっぱりこれって脅かしてるのかな
あれは確か今年の1月の話だったと思います。
食堂にオフィスグリコのボックスを置こうということになったんで、
営業担当の男の人が会社にやって来たんです。
「お菓子は毎週月曜日にルート担当者が補充し、料金を回収します。
リクエストカードを添えておきますので利用してください。
だいたい20人に1ボックスなので先ずは2つ置いて行きますね」
そんな感じの説明を受けたんですよ。
コンビニまで行かなくていいからいいね、なんて話したりして、楽しみにしていたのですが、なんかラインナップが偏っていて、食指が動かない。
リクエストカードに記入しても全く反映されない。
というかリクエストカードを持ち帰る素振りも見せないんですよね。
そうこうしているうちに2ヶ月くらい経ったある日、ルート担当の茶髪のオネーチャンがこう言ったんです。
「売れないのでボックスを1つにしていいですか?」
売れないのは、お菓子の置き方が悪いんじゃないのかなぁ、なんで我々が悪いみたいな言い方なんだろう、と、なんかちょっとムカついたので、
「お菓子のリクエストに応えてくれないんですかね?
一度もリクエストカード持ち帰らないし、反映されないですよね?」
と言ってみたら、
「はぁ……、これ持って帰っていいんですか? どっちですか?」
と、何かちょっと伝わらない雰囲気だったんです。
とりあえず持って帰ってもらうことに。
それで、ちょっと納得行かなかったので営業所に電話してみたんです。
「リクエストカードを何度書いても持ち帰らないし、
もちろん反映されないんですが、リクエストは止めたんですか?」
そうしたら、電話の向こうの女性はとても面倒臭そうにこう言ったんです。
『私たちは教えてますけど、あの人は何回言っても出来ないんですよね』
ちょっとビックリするような公式回答だったもんで、一瞬無言になってしまいました。
「もうボックスのお菓子は買うの止めよう」と思いながら電話を切りました。
半年くらい経ち、私の中で少しほとぼりが冷めてきたので、性懲りもなく、またリクエストカードを入れてみたんですが、やっぱりそのまま放置され、1ヶ月、そして2ヶ月が経とうとしていました。
そんなある日、ルート担当の女の子が完全に別人になっていたので、思わず話しかけてしまいました。
「あぁ、良かった〜。
私、前の担当者が好きじゃなかったので、替わってくれて嬉しいです」
つい素直に喜びを表現してしまったのですが、彼女が出て行った後、私の話を聞いていた母にこう言われてハッとしました。
「脅かすのは止めなさい」
脅かしたつもりはなかったんですが、そう言われて見ると、脅してるように思われても仕方ないです。
そんな今日は月曜だったのですが、彼女は現れませんでした。
そこまで私は恐くはないと思うんだけど……。ちょっと気になっています。