ねえ このまま私は 麻酔をかけられて泣いているの?
先週の某日、楽しかったあの静岡旅行をコーディネートしてくれたのに来られなかったエリちゃんと、タイにいたので行けなかったpinca la trioのレコ発に行ってCDを買ってきてくれた松村君と、久しぶりに赤坂のdenへ行った。
「最近、松村君モテまくってるらしいじゃないですか」
「何それ! 全然ですけど」
「あはは、ごめん。今、適当言ったわ」
「ムッカつくな!」
「や、でも根拠ない訳じゃないよ。聞いたけど、◯◯っていう情報だけは知ってるから、氷山の一角かもしれないと思って」
「そんなのはないですよ。それにそれ程度ではモテてるとは言わないから!」
なぁんだ、ツマラン。
相方にはいつでも女の子たちにモテていて欲しいのに。
「そう言うやすのさんといえば、静岡旅行中、喋り疲れるくらい同じ人の話をしていたらしいじゃないですか。今日もしたって いいんですよ」
「や、今日は大丈夫よ。あの時は……、気付いたら止まらなくなっていたのよ」
「あぁ、見えるようだ」
「見えなくていいです! だけど、松村君はそれって誰の話か判ってるの?」
「いいえ」
「◯◯さんよ」
「ハァ?! その話 まだしてるの?!」
「そんな否定的な口調で来ると思わなかったけど」
「別にそういうつもりはないですけど……。私、嫌われているからなぁ」
denのおでん、おつまみは、どれもじんわり美味しかった。
今回、牡蛎のおでんが本当に好みだった。
「私、たぶんこの店に来るのは7年ぶりくらいだと思うのよ。5年くらい前かな?って思う時はたいてい7年くらい経ってるものでしょ?」
「そんなに? そういえば、この店に通いだして20年以上は経っているから、もしかしたら合っているのかも」
店主が会話に入ってきた。
「この店は今年で24年目ですから、だいたい合ってると思います。本当に長く通っていただいてありがとうございます」
いい店の常連というのはポイントが高いよなぁと思う反面、羨ましくて目眩がした。
ずっとそんな事に憧れてはいたけど、私のように流れながら生きていると、それが難しいんだなぁ。
うひひ。ゲットしただぜ。
ぴんからの楽曲は相変わらずキラキラとしていて、想像以上に素晴らしい曲たちだったー。
目を閉じると、この間よりもちょっと大人になったJuneちゃんが、長い手足をひらひらと動かしながら、伸びやかに歌っている姿が見えるようだった。
ああ、可愛いなあ。
今回のアルバム『TRESOL』は、本の形状をしていて、みょうがさんのエレガントなセンスとJuneちゃんの小説を読む事が出来るようになっている。
小説のタイトルは、『幸せな喪失』。
終わることが分かっている恋を、導きながら、まっすぐ、そして美しく進める事が出来るんだろうか。
なんて、小説はフィクションですけど!
うーん。本当に、ぴんからは素敵過ぎるユニットだよ!
新しいアルバム買ってください!
土曜は、色々あって延び延びになっていた、というか、急に繰り上がって予定に入ってきた、某遠くのお店に行った。
駅を降りるともう桜が咲いていたよ。
待合せまでのひとり花見も結構楽しかったな。
もう長いことずっと、全部決めてもらえるデートをしていなかったので、まるで女の子に戻ったみたいで心地よかった。
Iが25年通うという店の店主と彼の会話は、何気ないやりとりも含めて、全てが完璧なコンビネーションだった。
寒い日が続いて胃腸を荒らしていたため、美味しかったのに沢山残してしまった。
女の子に戻って緊張していたせいかもしれない。
Iは人の心を動かすのが上手い。
一日中笑って、そしてずっとにこにこしていられる幸せ。
それにしても自分がオカシイ。
頭を冷やすために、昔のやっぱり頭がオカシイ日記を読んでみた。
なるべく黙って、静かに過ごそう。
そう思える分だけ、ちょっと大人になったかも。